今年で82歳となる母と84歳となる父を連れ、近くの温泉に行く、どちらも足はおぼつかず、母は薄がりになると目も朧げにしか見えない、外の天空露天風呂に入れてやろうと妻は母の手を引き、父は杖を頼りに板の廊下を歩く、途中かなりの階段があり、ここらが限界と母を背に階段を降りる、「ふっと」軽くなった母を背に半世紀前は「ねんねこに包まれて」自分が母の背にいたのかと思うと考え深いものがあった。