人間誰しも自分の知らないところでもう一つの顔をもつ、その深層心理は時として眠りのなかに顔を出す、また時代をも飛遊する、時代は第二次大戦真っ只中、「蛍の墓」と言う物語に近い夢をみた、食うものは何もない、幼い妹を抱え戦火を逃れ歩く、そしてついに妹は栄養失調と疲労で病に伏す、嗚咽しながらその幼い小さな体を抱きしめ天を仰ぐ、目が覚めると汗と泪でびっしょりだった、暫く天井を見つめ、夢は何を暗示しているのか考えてみた。