『人間に上下もない、ましては優劣もない!』

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この絵は、何年か前に伊香保にいった時、帰り道の美術館で購入したもの。

ふっと目に止まった時、なんだか分からないが妙に引かれるものがあった。そして家に持ち帰り飾って見ているうちにその理由が理解できた。

ありし日の『自分』。少年野球でもベンチいりの番号はおろか58番くらいつけていたのが私だ。もともと遠い番号だからこそなんの衒いもなかった。そんな場所、そんな空間がむしろ心地よかった。元来、人と競争することが嫌いだった。

ありていに言えば、何をやっても劣等生、なにをやるにしても要領が分からなかった。根性もなければ強い意志もない「のほほ〜ん」と心静かに山に囲まれた田舎で時間を刻んでいたように思う。

秋になれば沈む真っ赤な夕日を田んぼの畦道に腰をおろし頬杖をついて見ていた。冬になれば積雪の中で深夜に起きて澄み渡った上空の大きな星を数えていた。春になれば朝日に照らされ眩しくキラキラと反射する雪溶けの小川、そして猫やなぎの銀色の穂を目を細めてみていた。夏になればひとり裏山に登り、頂上の岩の上で握り飯を頬張りながら、上空を飛ぶ鳥になりたいと思った。そしていつしか夢の中でトンビになり田舎の上空を旋回している夢を何度も見た。夜になり前日の夢の続きを見たいと思うと続きを見ることができた。

今年の目標のひとつ、ブログを365日、休まず投稿するも今日で364日目。2005年3月から始めて総件数2329。「継続は力なり」とは言うが、むしろここまで続けると辞めることが勿体ないので続けていると言うのがホンネ。

来年は自分の原点に戻るための努力を一年続けていきたい。