22時より教育テレビで『よみがえる戦場の記憶』という番組が流れていた。戦後65年。アメリカ軍がおさめていた沖縄の終戦前後の600本のフイルムが公開された。この番組はそのフイルムに映る人たちを追ってつくられたものである。本土からきた日本軍によって、「アメリカ軍上陸により凌辱される民」と言いしめ、自決させられた若い命。若い母と幼い命。我が子の命を奪うことが忍なく、防空壕から飛び出し捕虜になった親子。多くの孤児。終戦前、捕虜として捕まり、数日後に解放されたが、日本軍によってスパイとして衆知の前で命を断たれた年老いた夫婦。アメリカ軍の広告のために結婚式を上げさせられた日本軍の中尉と地元の慰安看護婦、後日の記録の中に二人の嘆願書が残る「私たちが、それに協力する変わりに、沖縄に残された人たちを救って欲しいと」。

「自他の利」と言う仏教用語がある。他人の幸せ「利」を優先に考え行動することが「自分の幸せ」「利」に繋がるという教えだ。私自身とてもそんな生き方はここまでしてきていないし、とても褒められる人間ではないが、残りの人生、1ミクロンでもそんな思いで生きられたら幸せだと心の奥底で点滅。

あと45日で終戦記念日がくる。「沖縄の人たちの犠牲」の上に私たちの今がある。普天間基地も含め、もっともっと真剣に考える時が来たのではないだろうか?そしてもっともっと「沖縄の歴史」「沖縄の人たちのここまでの苦悩」を日本国民全員で感じ、考え、お返しして行かなければならないと強く思う。