人間としても経営者としても、人に伝えることも

2年前のあることがきっかけで、敢えて人前で話すことを始めた。そしてそこそこ自分なりには成長はしてきたつもりでいた。だがまだまだひょっ子だと2日前、改めて痛感する。ある企業さんで起業家支援プログラムの一環として、ここまでの経験談をお話する機会を頂いた。終了後、何人かの方が来て下さり「素朴で飾らない言葉で良かった」言って頂さるかたもいらした。少々「ほっと」する。しかし、色々な課題を見つけた時間でもありました。もっともっと経験の数だけでなく、基本的なところから学習する必要あり。そしてたくさんの達者な人たちの話しを研究する必要ありと思った。また材料はたくさん持っているのだが、それを活かしきれていない。まずは何より、もっともっと自分自身が魅力的でない限り聴いている人を引き込めない。全ては自分自身の成すところ、一年後の更なる飛躍を目指して努力していこうと思う。

経営にしても年数だけは重ねたが、実際に真剣勝負で立ち向かったかと言えば自信がない、強いて言えば、やっとこの4年くらい。勿論、ここまでの経験が無駄とは思っていない。その原因は自分の中に住む自信のなさが原因でもある。なにを伝えても理解してもらえない、行動に起こしてもらえない。すべてが空回り。そんな風に思う歳月が続いた。そしてここ3年、4年前から若い真っ白な人たちが入社してきて、私の話しを目をギラギラさせて聴いてくれ行動に起こしてくれる人がでてきた。そして思った、それ以前も含め、自分自身に問題があったと、どこかに諦めもあり、なにより自分の言葉の中に純粋さを欠き、高圧的で邪気が含んでいたのではないかと。

45歳であと5年で終わろう、50歳で55で終わろう。そんな終わりをいつも考えていた自分がいた。

昨日、BSで「カンブリア宮殿」を見た。エステー社長75歳の鈴木喬氏が出ておられた。会社の危機を3度も社長として舵を取り乗り切り、今がある姿。いくつになっても「情熱があれば」。

サミエルウルマンの『青春』の詩が浮かんできた。

『青春とは若き肉体の中にあるのではなく、若き精神の中にこそある。薔薇色の頬、真っ赤な唇、しなやかな身体、そういうのもはたいした問題ではない。

問題にすべきは強い意志、豊かな想像力、燃え上がる情熱 、そういうものがあるかないか。』

我が社はたった4、5年で大きく変貌を遂げつつある。であればあと10年、20年の時間があれば、もっともっと変わるはず、私の行動、判断如何では、とてつもない面白い会社に変わるはず。

私自身がどんなポジションにいようが、あと20年で100年以上続く会社まで持っていくことは可能であると確信する。そのためにも一日一日を大切にしていこう。

エステーさんと取引があり、あの「ひよ子」のロゴの由われを聞いたことがある。最初はタマゴの殻を破ってひよ子が出てくる姿だったらしい。そして今は殻なし、多分、最後の完成形がニワトリになるんでしょうね。

私自身も会社も、まだまだヒヨコ。これからが本当の『成長期』。

その意味では、私自身も努力がまだまだ足りないと痛感する。きっと命尽きるまでそう思うのかも知れない。